第2軸を設定したグラフで、左右の軸がどのグラフに対応するのかわかりづらい
Excelのグラフでは、極端に数値の大きさが異なる系列を同じ領域に表したい場合、右の縦軸に目盛を別に設けると、数値の小さなグラフを見やすく表示できます。(詳しい手順はこちらの記事を参照ください。)
このとき、普段は使用しない右側の縦軸に設定した目盛のことを「第2軸」といいます。ところが、第2軸を設定すると目盛が2種類表示されることになるため、グラフの内容によっては、どの系列が左右どちらの目盛を使っているのか、その対応がわかりづらくなってしまうことがあります。
上の例では、赤い折れ線グラフ(受注件数)が右の第2軸を使い、青い折れ線グラフ(HPアクセス数)が左の軸を使用しています。ところが詳しい内容説明なしにグラフを見たときに、それが間違いなく伝わるでしょうか? そこで、グラフと縦軸目盛の対応が一目でわかるようにこのグラフを改変してみましょう。(2003の手順は最後にまとめて紹介しています)
まずは、左右の縦軸に軸ラベルを追加して、どの系列の目盛なのかを明記します。
グラフを選択しておき、「レイアウト」タブをクリック。「ラベル」グループの「軸ラベル」→「第2縦軸ラベル」→「軸ラベルを水平に配置」の順にクリックします。
第2軸(右の縦軸)に「軸ラベル」と表示されたら、文字の中でクリックします。
カーソルが表示されるので、「受注件数」と系列名を入力します。このとき、「Enter」キーを押すとラベルの中で改行できます。数値の単位を一緒に表すには、改行してから入力するとわかりやすいですね。
同様にして、左の縦軸にもラベルを追加します。
グラフを選択して、「レイアウト」タブの「ラベル」グループで「軸ラベル」→「主縦軸ラベル」→「軸ラベルを水平に配置」の順にクリックします。
同じ要領で系列名と単位を入力できました。
次に、ラベルに系列を表示すると不要になる凡例を削除しましょう。凡例をクリックし、「Delete」キーを押します。
凡例が削除され、グラフ領域が広く表示されました。
最後に、ラベルとグラフを結びつける矢印を追加します。
再び、グラフを選択しておき、「レイアウト」タブをクリック。「挿入」グループの「図形」→「矢印」をクリックします。
ラベルからグラフに向かってドラッグすると、矢印が表示されます。これで、グラフの内容と対応する軸の組み合わせが誤解のないように伝わりますね。
なお、2003で軸ラベルを追加するには、「グラフ」メニューから「グラフオプション」をクリックし、開く画面の「タイトルとラベル」タブで「Y/第2数値軸」に右の軸の系列名を、「Y/数値軸」に左の軸の系列名を入力します。表示されたラベルは縦向きになるため、ラベルを右クリックして「軸ラベルの書式設定」を選択し、開く画面の「配置」タブの方向で水平に修正する必要があります。
また矢印は「図形描画」ツールバーの「矢印」ボタンを使って描くことができます。
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